改題第7号(通巻第85号) 読者からの手紙

左翼思想は生きている

 左翼は死滅した、といわれることがある。右翼はもう存在しない左翼を求めて朝日新聞などを攻撃しているのだと。
 確かに一時期の朝日新聞叩きの後、各マスコミは反政府的報道を廃し、政府御用達のようになった。連合赤軍なども、稀に交番のポスターで指名手配されているのを見るくらいで、ほぼ活動していないのだろう。
 なるほど左翼は死滅したようにみえる。もっとも、穏健な左翼もいる。それはあまり危険ではない。むしろ保守が暴走しそうになった際に、そのカウンターとして機能してくれる。私はそのような左翼の脅威を説きたいのではない。むしろ危機は保守といわれる方にこそある。
 以前、世代によりどの政党を保守・リベラルと認識するか、という調査で、若者は共産党を保守、自民党をリベラルだと思っているという結果が出た。これは当時茶化されたものだが、現在は本当にそうなっている。
 いま保守や右翼と呼ばれている者たちを見ると、対米協調(その実は従属)、グローバル化(日本の植民地化)、規制緩和や改革(革命の現代語訳)など売国、急進的左翼の主張ばかりである。奴らは「保守」と名を変えて生き残っている。なぜこんなことになったか。それは保守派の「免疫」が機能していないからであろう。
 現実を伴わない左翼的思想というのは、甘い誘いに溢れている。その内実がどれだけ危険かは歴史上フランス革命以来多くの例が示しているが、残念ながら多くの人間は愚か者なので、ビスマルクの言う通り歴史に学ばない。
 生きるとは内外で物質や情報を交換することである。その際重要なのが免疫で、危険なものを排除して体内に入れないようにする。機能不全を起こせばウイルスなどに感染する。
 保守主義者も例外では無い。彼ら「保守」は、理想主義の左翼的思想(多くの場合それは左翼と名がついていない)に触れていくうち、免疫が無いため「感染」してしまう。そのウイルスはエイズのように、宿主(日本)を殺すまで時間を掛ける。そして次々に国民へと感染していく。
 また急進的左翼思想は、ソ連の崩壊により「左翼」というレッテルを捨て、保守も受け入れやすく感じるようになった。これにより感染力が大きく上昇した。理想主義の左翼的思想に感染すると、グローバリズムなど他国の帝国主義の理想に騙され易くなる。
 左翼なのに帝国主義を受け入れるというのは矛盾しているが、これはエセ左翼であるからだ。彼らは自分では保守だと思っている。心と身体が分裂しているようなものである。心と体が分裂している以上、免疫が働かないのは当然だ。
 他国の帝国主義に騙されると、他国そしてその国と繋がりのある者と協調を始め、自国を破壊していく。ちなみに第三国にまで破壊が及ぶのが、いわゆるネトウヨである。
 つまり、現代の問題の多くは急進的左翼にある、ともいえるし、免疫を無くした保守にあるともいえる。どちらかといえば、本来の役割を放棄した、免疫を無くした保守が悪いのだろう。

投稿者 : 

  • 實山由斗(東京都、17歳、高校生)

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