「大統領、我々には憲法9条2項と財政法4条という軛があって、なかなか自主防衛路線には踏み出せない事情があるのです。現政権で何とか突破を試みますので、一つ貴国の政界や国務省や安全保障系シンクタンクからの逆風や横槍だけは、控えていただけないでしょうか。」
そのくらいの外交交渉はできないのだろうか?ご存知のように、米国トランプ政権による政治、経済、安全保障をはじめ広範な分野におけるパラダイムシフトが始まっている。各国のメディアも「トランプ革命」などといったヘッドラインを掲げ、矢継ぎ早に繰り出される大統領令や声明に困惑し、多くは非難の声をあげている。
その是非や先行きはともかく国際秩序や国際関係は、激しく揺れ動きはじめているのである。そんな折、我が国会に目をやると、10万円あげた(石破首相から自民党一年生議員に)とか10万円配ってみるか(この夏に予定される参院選に備え、政府から国民へ)等、本当にせこいテーマで沸き立っている。戦後80年間にわたって変えられなかった敗戦国の軛から解き放たれる千載一遇のチャンスを迎えているのに、現政権から真の自立国家へ向けた強烈な意思も、戦略も、戦術もまったく感じられないのである。そればかりが目標になっても困るが「この国の政治史に名を残す宰相を目指す。」くらいの気概は抱いてもらいたいものである。それとも少数与党を自認し、分をわきまえることに徹しているのだろうか。あるいは政権獲得までの待ち時間が長すぎて彼は、もうとっくの昔に「酢が入った人」になっていたのだろうか。
おそらく今は、対米従属の季節だ。米国中間選挙までの、ここ2年間が勝負どころだろう。日本を内外から一気に変革し、真の意味での国家的自立を果たすための戦略に、持てる政治的資源を集中して欲しいのである。この国を固着させ、金縛りにしている制度上の元凶にフォーカスを当て、ピンポイントで叩き潰すため、今こそ外圧を使うタイミングなのだ。自立はそれからでいい。アジア諸国の理解を得ながら着々と進めば良い。先人たちが命を賭して築いた信頼の礎は、まだかろうじて残っている。だから嘘でもいいから、
「ただ乗りは止めます。自分の足で立ちたいのです。きれいごとばかりじゃない『力による平和』実現のための一翼を担います。」
くらい言ってのけるタイミングなのである。力不足なのはわかる。でも、だからこそ捨て身で実行できる戦略というものがあるはずだ。冷たい水で顔を洗って目を覚ましてくれ。リアルポリティクスに目を見開いてくれ。米国政権の懐に深く分け入り、「自立国家・日本の未来像」とでも題した大プレゼンテーションの一つも、仕組んでみたらどうだ。随所にひっかけ問題を散りばめて作成した文書を読んでいるような、国会答弁や記者会見に現を抜かしている場合じゃない。
時の重みは一様ではない。ポイントを絞り、時宜を得た行動をとることは、力なき者たちが採用すべき唯一無二の戦術であるはずだ。それでも尚、使うべきカードさえ見極められないなら、そして毒虫や獣たちが生息する恐ろしい森へ足を踏み入れる胆力を持てないなら、勇退こそが天命であり、国是である。時の利は、永遠ではない。ぜひ決断を願いたい。この国の、国民全体に酢が回りきってしまう前に。
林琉汰(大学生・千葉県)
2025.12.08NEW
齋藤悠貴(24歳・会社員・東京都)
2025.12.08NEW
山本通人(22歳・会社員・東京都)
2025.12.08NEW
岩崎 新太郎 (27歳・会社員・埼玉県)
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吉田真澄(68才・会社員・東京都)
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齋藤悠貴(23歳・会社員・東京都)
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小川博幸(55歳・自営業・愛知県)
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吉田真澄(68才、東京都、会社員)
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林 文寿(岐阜支部・NPO法人職員)
2025.04.09
清水 一雄(東京支部)
2025.04.09