2018.09.17
今週のテーマは「『身の丈のべき論』から始める保守思想――『戦後』を考える」。
戦前の日本では、賛否はともかくとして「尊王攘夷」「大東亜共栄圏」といった「べき論」が社会に緊張感を与えていた。ところが敗戦後の日本人は、「べき論」をアメリカに預けて自ら語ることをやめてしまい、少しも緊張感のない社会を作り上げてしまった。
文学においても、戦後すぐに登場し「第三の新人」として耳目を集めた作家たちが、この社会の緩みを象徴している。文学界においては高く評価されているのだが、『表現者クライテリオン』の座談会で取り上げて論じてみたところ、散々な評価を下さざるを得なかった。
戦前の日本には、大東亜共栄圏という大きな「べき論」があった。これが身の丈に合わないものであったならば見直しはされて然るべきだが、戦後日本人が全く「べき論」を持たなくなってしまったのは明らかに堕落である。第三の新人が描いた、たとえば恋愛のような「目の前のべき論」をさえ引き受けることができない日本人に、まともな社会や国家を築き上げることなどできるわけがない。
ゲスト:浜崎洋介
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