西部邁氏が創刊した『発言者』『表現者』の後継誌として、藤井聡・柴山桂太・浜崎洋介・川端祐一郎の編集体制で2018年2月より隔月刊で発行。
右翼とも反左翼とも異なる「真正保守」の立場で、人間と社会に関わるあらゆる問題を論じます。
【特集論考】
・眠れる獅子は永遠に目を覚まさない/ 大場一央
・間違いだらけの“中国崩壊論” 現実乖離した中国論を正す/ 遠藤 誉
・「中所得国の罠」を突破できるか 中国の長期衰退について/ 髙橋洋一
・長期停滞する習近平主席の中国/ 近藤大介
・限界に来た中国膨張 迫るトランプ政権の圧力/ 田村秀男
・高市政権への威圧は「前哨戦」か 経済の論理が動かす対日強硬姿勢/ 高口康太
【文学座談会】
・「中国」とはいかなる国か? 孫文『三民主義』、魯迅『阿Q正伝』を読む/ 藤井 聡×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎
【特別対談】
・モデリスト柴山登光氏に聞く(後編) 徒弟制が技術を伝承する/ 柴山登光×(聞き手)柴山桂太
【特別書評】
・江藤淳『保守とはなにか』 「失われた三〇年」の起源にあった光景/ 浜崎洋介
【連載】
・「危機感のない日本」の危機 亡国の財政制度等審議会/ 大石久和
・アジアの新世紀 フィリピン旅行記 巨大都市マニラの混沌と欲望、そして希望/ 田中孝太郎
・虚構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー 第四十二回 世界潮流の中の日本/ 富岡幸一郎
・満洲こぼれ話 第4回 敗戦の民族①/ 小幡 敏
・「過剰医療」の構造と「適正な医療」のかたち 第10回 「産科医不足」の嘘/ 森田洋之
・「農」を語る 第3回 農を犠牲にした日本国家の末路/ 久保田治己×藤井 聡
・英国便り 日本の皆様へ 少子化と移民の因果関係 第2回 日本の政治家は本当に少子化を憂えているのですか?/ 高尾慶子
・日本のアンチモダン 第9回 反啓蒙思想① 反近代としての近代主義者 福田恆存とニーチェについて/ 平坂純一
・編集長クライテリア日記 令和七年十二月~令和八年一月/ 藤井 聡
・リレー連載 映画とわたし 第6回 モンスター:エド・ゲインの物語 正気は異常を通して保たれる/ 藤井 聡
・東京ブレンバスター22 パンダとインドゾウ 動物外交の闇と光/ 但馬オサム
【寄稿】
平坂純一『最後の異端者』を読みて-/火野佑亮
【書評】
・『「酔っぱらい」たちの日本近代 酒とアルコールの社会史』右田裕規 著/ 小野耕資
・『サッチャー 「鉄の女」の実像』池本大輔 著/ 山田陣之祐
・『すごい古典入門 ルソー『社会契約論』 民主主義をまだ信じていいの?』宇野重規 著/ 粕谷文昭
・『守破離の思想 初心から成就へ』西平 直 著/ 髙橋直也
【巻末オピニオン】
・人間をリアリティに連れ戻す「情報化」の逆説/ 川端祐一郎
【その他】
・中国という「他者」と向き合うために/台湾に学ぶ「グレーゾーン行為」の可視化(鳥兜)
・「責任ある積極財政」の本質は財政の“軛”撤廃にあり/円安は「日本売り」が原因ではない/ダボス会議において、「自国第一主義」の時代を思う(保守放談)
・塾生のページ
・読者からの手紙(投稿)
日本の論壇では長らく「中国崩壊論」が消費されてきた。しかし、かの国はこの間に経済・軍事面で飛躍的な進歩を遂げ、米国一強の世界秩序に楔を打つ存在にまで成長した。欧米の一部では「中華未来主義」なる言葉さえ囁かれ、「権威主義」はリベラル体制の閉塞感を打ち破る甘い誘惑の響きさえ持ち始めている。
一方で、二桁を誇った名目成長率は四%程度にまで下落。国力の源泉たる人口は減少に転じ、不動産バブルも崩壊した。若年失業率は二割に迫り、消費も低迷するなど、いよいよ「限界」の兆候を見せ始めているように見える。果たして此度の「中国の限界」論は、現実に即したものなのか。
トランプ復活で国際環境が激変し、日本の自立的外交が問われる今、我々に真に求められるのは、単なる「嫌中」「媚中」や安易な「願望」としての限界論を排し、冷徹な現実を見つめるリアリズムの知性である。
こうした認識の下、本特集では、中国の「強さ」とその背後に潜む経済・社会・地政学・思想・文明的な「限界」の実相を見極めんと、徹底的かつ多面的に論ずることとした。
表現者クライテリオン編集長 藤井 聡