西部邁氏が創刊した『発言者』『表現者』の後継誌として、藤井聡・柴山桂太・浜崎洋介・川端祐一郎の編集体制で2018年2月より隔月刊で発行。
右翼とも反左翼とも異なる「真正保守」の立場で、人間と社会に関わるあらゆる問題を論じます。
2022年11月号(通巻105号) 2022年10月15日発売
[特集座談会]
・中国の内在論理を歴史から問い直す 中国史研究者・岡本隆司氏に聞く/岡本隆司×藤井 聡×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎
[特集論考]
・長期化する米中露覇権闘争と日本の最期/伊藤貫
・江戸の地政学に学べ 世界の多極化を見据えて/大場一央
・ウロ事変は世界最終戦の序曲か? 石原莞爾の所論を手掛かりに/金子宗德
・危機の時代の国土論 石川栄耀のみた第二次世界大戦/川端祐一郎
・「国造りの自由」を求めて 新自由主義以後の国際構想/岩木雅宏
[特別座談会]
・「自己喪失」の時代に向き合うために 浜崎洋介著『ぼんやりとした不安の近代日本』を巡って/藤井 聡×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎
・<新連載>戦争を知らないオトナたち 第一回 民族の教科書/小幡 敏
・<新連載>映画で語る保守思想 第1回 『ランボー』に見る、怒りと復讐の倫理(前編)/藤井 聡×柴山桂太×浜崎洋介×川端祐一郎
・「危機感のない日本」の危機 民主と独裁 「空気」が政治をする国/大石久和
・「農」を語る 第1回「農」は日本の心/堤 未果×藤井 聡
・虚構と言語 戦後日本文学のアルケオロジー 第二十三回 マルクスの亡霊たち 霊的な力と弁証法④/富岡幸一郎
・経営学で読む文学 第③回 フランツ・カフカ『流刑地にて』 人と制度が変わる「痛み」/岩尾俊兵
・逆張りのメディア論27 新聞は戦争で蘇る/松林 薫
・ナショナリズム再考 第18回「正義」・「忠誠」・「共同体」 ロイスからローティへ 愛着と忠誠の政治哲学序説/白川俊介
・葬られた国民作家 獅子文六 第二回 父がいなければ、父になればいい/平坂純一
・やわらか日本文化論 日本人の頭のなかの鏡 「反省」の大切さ/施 光恒
・東京ブレンバスター② 「今更」の統一教会/但馬オサム
・メディア出演瓦版/平坂純一
・編集長クライテリア日記 令和四年八月~九月/藤井 聡
・配慮の先に配慮はあるか 激化する学校批判への懸念/髙江啓祐
・『ぼんやりとした不安の近代日本 大東亜戦争の本当の理由』浜崎洋介 著/小立 廉
・『政治的なものの概念』カール・シュミット 著/前田龍之祐
・『ガリツィアのユダヤ人【新装版】 ポーランド人とウクライナ人のはざまで』野村真理 著/岡村元太郎
・『検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか』川上高志 著/早瀬善彦
・『大村益次郎 全国を以て一大刀と為す』竹本知行 著/久野 潤
・『遠野物語と柳田國男 日本人のルーツをさぐる』新谷尚紀 著/篠崎奏平
・『「地方」と「努力」の現代史 アイドルホースと戦後日本』石岡 学 著/橋本 悠
・「国民国家」の気概を問う――第三次世界大戦の「構図」を巡って/いったい何と戦っているのか?――揚げ足取りにかまけるな(鳥兜)
・英国に見る国家儀礼の力/「国葬」騒動の顛末に思う――岸田文雄首相の無能さ(保守放談)
・読者からの手紙
【特集】第三次世界大戦と戦後新秩序――台湾・ウクライナ情勢の中長期展望
米ソ冷戦、そして米中新冷戦の流れを汲む形で勃発した、ロシアのウクライナ侵攻と中国による 台湾侵攻危機は、世界が今や既に第三次世界大戦に突入した様相を呈し始めた事を示している。
こうした状況を踏まえ、例えばフランスの歴史学者エマニュエル・トッド氏は「第三次世界大戦 はもう始まっている」と断じている。
こうした世界史的な巨大なうねりの中で、日本が国家の存続と国勢の拡大を企図した適切な 外交・安保政策を構想し、展開するためには、この第三次世界大戦の“戦後”に如何なる秩序を 新しくつくるべきなのかというビジョンを念頭に置かねばならない。
ついては本誌では、この第三次世界大戦が短中期的に如何に展開していくのかを論ずると共に、 この第三次世界大戦が終了した暁に、多様な可能性を踏まえながらも如何なるアジア秩序、世界 秩序を中長期的に新しく形成していくべきなのかを様々に論ずる特集を企画した。
表現者クライテリオン編集長 藤井 聡