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『表現者クライテリオン2025年3月号 [特集]トランプは”危機”か”好機”か?』から特集論考をお送りします。
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保守派をいかに復活させるか、
米国近現代史上におけるトランプ政権誕生の軌跡に学ぶ。
トランプ政権は「危機か、好機か」という命題に対し、筆者は「好機」であると明確に回答したい。なぜなら、トランプ政権は本来あるべき政治の姿を日本に伝える存在だからだ。
トランプ政権が実行する政策は、納税者側に立った経済政策、力による平和を実現する軍事力強化、左派リベラルに支配されたポリティカル・コレクトネス(政治的に正しい行為)の見直しなど、現代社会が求める当たり前の内容であり、今後の日本政治のロールモデルとなるべきものだ。日本の首相がトランプ大統領と同じことを実行すれば、日本は力強い復活を成し遂げることができる。
日本の大手メディアはトランプ政権に対して不安を煽り立てるだけで、その当たり前の事実を伝えようとしていない。そして、日本政府はリベラルな外交関係者との関係を重視し、MAGA派や共和党保守派との関係構築すらろくにしてこなかった。そのため、日本人はトランプ大統領や共和党保守派の本質を踏まえた議論が十分にできていない。
したがって、本稿では、読者諸氏にトランプ政権の本質について解説した上で、同政権を参考とし、日本国民として何を成すべきかを問題提起したい。
米国政治は共和党・民主党の二大政党によって運営されている。そして、大統領や連邦議会議員の力は、日本の政治家とは比較にならないほどに強力だ。そのため、現在、政権交代が起きると、対立政党による前政権の政策が大幅に見直されることが慣例となっている。
ただし、一九八〇年代以前の共和党・民主党の間での政策の振れ幅は決して大きなものではなかった。旧態依然とした共和党政治家(名ばかり共和党員)と民主党政治家は互いに結託し、役所の利権と癒着して私腹を肥やし、ベトナム戦争などの不毛な対外介入を支持し、リベラルなメディアとの協力関係を築いてきた。それは「腐敗政治」そのものだった。
この状況に本格的に異を唱えたのがレーガン大統領と共和党保守派であった。彼らは、政府による既得権者ではなく納税者の立場(減税・規制緩和)を尊重し、自国の軍事力を強化して平和を確保し、リベラルの行き過ぎた文化改変に反対した。(それ以前は一九六〇年代の共和党保守派はゴールドウォーター候補による大統領選挙なども仕掛けたが、選挙・政策の両面での戦略不足によって惨敗していた。)
レーガン大統領は強力な指導力を発揮し、共和党保守派の運動を活性化させた。それでも一九八〇年代に同大統領は連邦下院で多数派を占めていた民主党との政治調整に苦慮したが、共和党保守派は一九九四年には連邦下院多数派を四十年ぶりに奪還する「保守革命」を実現するに至った。保守派が主導権を握る連邦下院は当時のクリントン政権や民主党に対しても影響を与えて、米国政治の正常化に大きく寄与することになった。
米国で保守派が権力を掌握するに至った一連の改革の中で、米国経済は世界ナンバーワンの地位を取り戻し、悪の帝国であったソヴィエト連邦共和国は崩壊し、左派の教育・文化政策にNo!の声を上げることができるようになった。
二〇〇〇年代になると、民主党の対外介入主義を源流とするネオコン勢力が共和党に流れ込み、ジョージ・W・ブッシュ政権は対テロ戦争を名目としてアフガニスタン戦争・イラク戦争などの二十年以上も「終わらない戦争」に巻き込まれることになった。この二つの戦争は米国を衰退させるとともに、共和党に失望した米国民はオバマ大統領を誕生させ、米国政治に再び左派が復活する悪夢の時代が訪れた。オバマ大統領は、米国の経済・社会を政府肥大化・規制強化で衰退させ、中国の世界政治での台頭を容認し(一部の共和党議員も容認)、ポリティカル・コレクトネスを用いて保守的な文化・慣習を大事に思う人々を攻撃した。
この状況を更にひっくり返したのがトランプ前政権である。トランプ政権は従来までの共和党保守派の主張をベースとしながら、ネオコン的な対外介入政策は排する政策を実行した。その結果として、米国経済は力強い成長を取り戻し、エネルギー資源の純輸出国となり、機能不全状態になっていた米軍を立て直し、崩壊した国境管理を再強化し、文化面では左派の主張を断固として拒否した。案の定、リベラルなメディア(日本のメディア含む)はトランプ批判の大合唱であったが、米国の近現代史を知っているならトランプ政権が行ったことは極めて妥当なアメリカ復活の処方箋であった。
トランプ大統領は共和党保守派の年次総会であるCPAC(保守政治運動会議)に現役大統領としてレーガン大統領以来初めて出席した大統領になった。これはブッシュ親子が共和党の現役大統領として同会議に出席しなかったことと対比的であった。ブッシュ親子は腐敗した政治家として、保守派からは正しい政治家とは認められていなかった。
このような流れを踏まえると、トランプ大統領が歴史上どのような位置づけの存在であるかは明らかである。コロナ禍という特殊環境の中でバイデン政権が誕生し、オバマ政権以上の左派的な政権運営を実行した。バイデン政権は、野放図な財政支出や規制強化によるインフレによって米国経済を傷つけ、ロシアのウクライナ侵攻を許し、裏庭の中南米ですら左派政権の濫立を阻止できず、大統領の国内外におけるリーダーシップを著しく毀損した。
次期トランプ政権はバイデン政権の負の遺産を整理し、米国を確実に力強く蘇らせる使命を持つ。米国近現代史を正しく知れば、トランプ政権が担う歴史的な重要性を理解することができる。それはまさに「トランプ革命」と呼べる歴史的偉業となるだろう。
次期トランプ政権は、追加減税と規制廃止政策によって更なる経済活性化を目指すことになる。法人税は世界最低レベルまで引き下げられるとともに、中小企業に負担を強いる規制は次々と廃止され、エネルギーの純輸出国としての地位は強化される。国防費増加や国防調達からの中国の完全な切り離しを実現しつつ、経済不況に喘ぐ中国に対して致命傷となる関税政策を実行する。軍事力強化を背景としてウクライナ戦争を「力による平和」に導き、中東ではイスラエルを制してアブラハム合意を復活させる。中南米からの不法移民や麻薬の流入を阻止し、反米化した同地域の左派政権を一掃する。ポリコレ化したSNS事業者による保守派の言論統制を終わらせるとともに、教育現場からLGBT教育などの過剰なリベラル性を一掃し、子どもたちを左派勢力の社会実験から解放する。
次期トランプ政権は米国が力強い米国を取り戻すために必要な政策を実行する。日本国民には是非とも、リベラルメディアに騙されることなく、その本質をしっかりと認識して頂きたい。
一方、我が国日本の現状はどうであろうか。自公政権は、、、続きは本誌にて…
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