尖閣問題で、中国が考える最善のシナリオとはなんだろうか。
それは戦わずして日本を屈服させることだろう。一滴の血も流さずに支配権を奪う。
現在の弱腰な外交を見ていると、そうなる可能性も決して低くないのではないかと思ってしまう。そもそも多くの日本人は、尖閣を奪われることの危険性を理解していないのではないか。
王毅氏に「尖閣は中国領である」と公言されて、茂木外相は平然としていたという。政治家ですらこんなものだ。メディアとて、ろくにこの対応を批判してはいない。
中国や韓国から「靖国神社へ参拝するな」「歴史を歪曲するな」と言われたとき、日本は十分な反論を行わなかった。外交において、沈黙は金ではない。日本は自分たちの主張を認めたのだ、と解釈するだろう。
靖国に参拝しないくらいならいいじゃないか。日本は侵略戦争の加害者なのだから、彼らの感情を傷つけてはいけないじゃないか。尖閣諸島なんて小さな島、取られても問題ないじゃないか。
なるほど。確かにそれだけで済むのであれば、そうかもしれない。だが、本当にそれだけで済むだろうか。
最初は小さな要求を飲ませ、徐々にそれをエスカレートさせていく。かつてナチスのヒトラーは、そうやってドイツの勢力を大きく広げていこうと考えた。最終的にはベルサイユ条約を破棄し、ドイツはポーランドへと進行した。それが、第二次世界大戦を引き起こしたのである。
ヒトラーは危険だ。譲歩しなくてはならない。
そう考えて取ったはずの行動が、裏目となった。日本全土の主権が脅かされるまで中国の要求はエスカレートしない、とどうして断言できるだろう。
以前に衆議院議員の丸山穂高氏が、元北方領土の島民に対して、「戦争で取り返す気はあるか」という旨の発言をしたことがある。その際、世論からは激しいバッシングがおこった。
だが、国の主権が関係してくる問題であれば、ときにそのくらいの覚悟が必要になってくることもあるだろう。そのくらいの気概がなければ、領土問題の解決などは不可能だ。丸山氏の問いかけは、決しておかしなものではなかったと思う。
中国は台湾、尖閣諸島、さらには沖縄までも狙っている。
コロナで世界各国が衰退の一途をたどる中、中国はほぼ独り勝ちを収めている。
中国の繁栄は一時的なものに過ぎない、いずれは凋落するだろう。それはもはや完全なる楽観論だ。いまや中国は、自他共に認める大国だ。
対抗するためには、まずは中国のことを知るべきだ。
大陸国である中国は、古代から常に異民族の侵略を警戒していなくてはならなかった。
日本は海が天然の要塞となっている為、そのような脅威にさらされることは少なかった。
日本人と中国人の平和観が著しく乖離している一因は、そこにあると思う。
中国にとって平和とは、戦い続けなければ得られないものだった。
日本は第二次世界大戦で敗戦国となった。だが、この戦いは、あくまでもアメリカに敗れたものだ。中国との戦いでは、日本軍が終始優位に戦局を進めた。持ちこたえることができたのも、アメリカやイギリス等の支援があったということが大きい。中国に敗れた、という意識が日本人にはない。これはおそらく向こうも感じていることだ。中国が「日本軍国主義の復活」を危惧しているのはそのためだろう。まだ、日本の力を警戒しているのである。いくら、そんなつもりはないと主張したところで、彼らが信用するはずはない。
それが変わるとすれば、日本が本当の意味で中国に屈服したときだ。
私たちは日本を亡国にしてはいけない。中国の行動は逐一注視していくべきだと思う。
林文寿(岐阜支部)
2024.10.15
御子柴晃生(農家・信州支部)
2024.10.15
吉田真澄(東京支部)
2024.10.15
羽田航(53歳・派遣・埼玉県)
2024.10.15
川北貴明(34才・芸術家・大阪府)
2024.10.15
九鬼うてな(17歳・生徒・京都府)
2024.10.15
近藤久一(62歳・自営業・大阪府)
2024.10.15
前田一樹(信州支部、39歳、公務員)
2024.07.25
奥野健三(大阪府)
2024.07.25
たか(千葉県、41歳、イラストレーター)
2024.07.25