産業革命から20世紀までの少なくとも二世紀以上の間、世界は確かに「欧米の時代」であった。欧米は帝国主義で世界を席巻し、戦後においてもグローバル経済を支配していたのが欧米であった。しかし、21世紀の初頭から徐々にその絶大な支配力も陰りを見せるようになる。とりわけ新興勢力である中国・インドの経済を中心とした勢力拡大は目を見張るものがある。
日本はこれまで明治の「脱亜入欧」以来、欧米偏重の政治社会運営を続け、とりわけ戦後では「米国一辺倒」の態度を加速させてきたが、今日ではそうした方針の不合理性はさらに拡大しつつある。
こうした状況を踏まえれば、欧米に対して、改めて疑義の念を抱く態度をあえて形成していく試みは、我が国の再生、復活を考えるために重大な意義がある。ついては本誌では日本が「アジアの国」であるという当たり前の認識を改めて自覚し直し、欧米偏重、米国一辺倒の態度を改めると同時に、西洋との共存共栄を前提とした「アジアの新世紀」の到来を構想せんとする特集をここに企画することとした。
表現者クライテリオン編集長 藤井 聡
<編集部よりお知らせ>
最新号『表現者クライテリオン2024年11月号』は本日発売となりました。
是非ご一読ください。
サポーターズに入ると毎号発売日までにお届け。
お得な特典も付きます。
サポーターズPremiumにお入りいただくと毎週、「今週の雑談」をお届け。
居酒屋で隣の席に居合わせたかのように、ゆったりとした雰囲気ながら、本質的で高度な会話をお聞きいただけます。
執筆者 :
CATEGORY :
NEW
2024.11.22
NEW
2024.11.21
NEW
2024.11.19
NEW
2024.11.18
NEW
2024.11.18
2024.11.15
2024.11.18
2024.11.15
2024.11.14
2024.11.21
2024.11.18
2023.12.20
2024.08.11
2018.09.06
2018.07.18
2023.07.28