2022年9月1日発売

神なき時代の日本再生プラン 「クズになってしまわない」ための処方箋

  • 宮台真司,藤井聡 著

著者紹介

【宮台真司】

1959年宮城県生まれ。東京都立大学教授。
公共政策プラットフォーム研究評議員。社会学者。映画批評家と幅広く活躍している。
東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了し、社会学博士を取得。
主な著書に『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』『日本の難点』(幻冬舎)、『14歳からの社会学』(世界文化社、ちくま文庫)などがある。

【藤井聡】

1968年奈良県生まれ。京都大学大学院工学科教授。同大学レジリエンス実践ユニット長。
『表現者クライテリオン』編集長を務める。
京都大学工学部卒、同大学大学院終了後、同大学助教授、イエテボリ大学心理学科研究員、東京工業大学教授を経て現在の職に至る。
2018年からはカールスタッド大学の客員教授も兼任。
主な著書に『社会的ジレンマの処方箋』(ナカニシヤ出版)、『大衆社会の処方箋』(共著・晶文社)などがある。

内容紹介

損得マシーン、自己保身に走る劣化した日本人。
ニヒリズムを潰し、社会の理を取り戻すには。
天皇、キリスト教、メタバース、街づくり、経済政策、社会福祉
――現代社会の根本問題に対する、タブーなき議論が満載

コロナ禍で、「仲間が消えた社会、人間の叡智が湧き出ない社会。システム化・画一化で危機に脆弱な社会」という“日本の弱み”をさんざん見せつけられた状況だ。 そこで本書では、

1、経済第一主義の社会で失ってきたものが何だったのかを、社会学的見地から明示し、
2、日本人が本来、大切にしてきた生き方、社会の在り方とは何か説く。その上で、
3、本来的な生き方や社会を取り戻すため、ポストコロナで日本人の意識をどう目覚めさせるか。
4、平成そして令和の経済・社会政策で失った何を復活すればよいのかと提案する。
「前向き」な道筋を交えながら、日本社会の新たな在り方、幸福論を提示する。

 

本書は『表現者クライテリオン』2021年7月号、TOKYO MXテレビ『藤井聡の東京ホンマもん』教室2021年8月14・28日放送分の対談内容に加筆修正し、新たにオリジナルの対談を追加しまとめたものです。

目次

【まえがき】――宮台真司

【第1章】「若者の未来」は守れるか

  • 「羊のように大人しい日本人」のレジスタンス
  • 国民の利益を一顧だにしない政治家と専門家
  • 「仲間以外はみな風景」の下劣日本人が、さらに劣化している
  • コロナ自粛の若者に対する被害は、バタフライ・エフェクトで甚大化する
  • 「共通前提」が消えうせ、日本人と日本の劣等生が顕在化した
  • パブリックな議論ができない日本人と、如何に議論すべきか
  • 日本を如何に立て直すのか?――マクロ経済政策と言論活動
  • 日本を如何に立て直すのか?――堕落と局所的共同体の活性化、そして貧困対策
  • パルチザンと連合軍のタッグに向けて

【第2章】クズ化を防ぐ共同体

  • 「クズレベルを防ぐ三つの処方箋」と「焚き火の効用」
  • 「閉ざされ」から「開かれ」へ子供たちを導く
  • 「個人」という存在は仮説にすぎない
  • 意見や立場の違う相手に「ピティエ(憐れみ)」を感じられる範囲
  • 「友達」も「親友」もいない若者たち
  • 「これからは君の時代だ」と西部邁は言った
  • 仲間を幸せにできなければ、自分も幸せになれない
  • 人間は弱いから、クズ界隈にいればクズ化する

【第3章】荒野を生んだ都市工学

  • 「移動の自由」は「表現の自由」につながると問うたアガンベン
  • 都市も環境も、自然に出来上がるからこそ「生きている」
  • 「当たり前の全体をうまく計画」することが大事
  • 「街に車を入れない」街づくりの重要性
  • 日本の都市計画はあまりに「プレイス」を失わせた
  • 人心が分からない理系人間と、数字を見ない文系人間
  • 民が頓馬なら、民主主義はでたらめに機能する
  • 座回しするファシリテーターが共同体を復活させる
  • 経済問題で考慮すべき「日本の特殊性」
  • 雇用や経済の問題と、街づくりの問題は一つにつながっている

【第4章】「天皇」を参照せよ

  • 「弔う」ことさえ禁じられた社会で
  • 歴史を継承せず「仕切り直し」てしまう日本人
  • 日本人が近代に見失った「道」の思想
  • 世俗とは対極にあるはずの皇室
  • 「開かれた皇室」「王室化する皇室」はあり得るか

【第5章】神なき時代のメタバース

  • キリスト教を考えると世界の見方がクリアになる
  • 自分が救われるために人を助けるのはクズ
  • 神の不在はメタバースで加速する
  • 「あちらの世界」に取り込まれることは悪なのか
  • 「人間の数だけメタバースが存在する」恐怖
  • 新反動主義者たちの思い描くこれからの世界
  • 訪れるニヒリズムに満ちた世界と、抵抗するテクノロジー
  • 「個人の内面の空洞化」とどう戦うか
  • 宇宙規模の時間軸を持つことで超えられるものがある
  • 「有限性の哲学」こそが、人間の本当の価値を呼び覚ます

【あとがき】――藤井聡

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