今年も昨年、一昨年に引き続き、早稲田大学の保守系政治サークル、国策研究会主催で『表現者クライテリオン』関係の先生方をお呼びしての講演会が開催されます。
以下に開催概要を紹介いたします。
楯の会五期生・村田春樹先生が語るのは──
三島と共に憲法改正と自衛隊の決起を訴え、若くして散った早稲田の先輩、森田必勝烈士の素顔。
後輩として、そして同志として見た森田烈士の姿を、今、語り継ぎます。
村田先生からのメッセージ
「三島先生はなぜ自決したか?理由はいくつもある。最大の理由は「蓮田善明のあとを追ったからだ」
早稲田大学との縁ができなかったら楯の会はなかった。
三島先生の人生最大のプレゼントは森田必勝の若き命である。
楯の会最年少会員が熱く語ります。」
三島由紀夫の「行動する思想」の奥には、陽明学が息づいていたと言われています。
文芸批評家・京都大学特定准教授の浜崎洋介先生、
儒学者・国策研究会元幹事長の大場一央先生、
千葉県議・早大雄弁会元幹事長の折本龍則先生に
文学・哲学・政治の視点から、語っていただきます。
鼎談の後半では──
戦後八十年のいま、
三島が叫んだ「対米従属からの脱却」「憲法改正」「自衛隊の国軍化」などを私たちはどう受け止めるべきか。
三島の言葉から、現代の日本へと投げかけられる問いに、正面から向き合います。
先生方からのメッセージ
浜崎洋介先生
「生前、三島由紀夫は、「朱子学的世界観」を語っていた江藤淳を批判して、「陽明学」の意義を強調していた。
三島の「陽明学」評価は、もちろん学者先生による客観的評価などではなく、自らの実存に引き付けた三島流に色付けされた評価であった。
もちろん、そんな三島の態度そのものが陽明学的だったと言うこともできるだろうが、では、三島由紀夫にとって「陽明学」とはどのような思想だったのだろうか。
そして、それは「戦後日本批判」において、どのように機能し得たのか。
今、改めて、陽明学と近代日本、そして、三島由紀夫と戦後との関係について考えてみたい。」
大場一央先生
「三島由紀夫には陽明学の影響があったと言われますが、果たしてそれは本当だったのでしょうか。
三島由紀夫が陽明学に見たものはなんだったのか、そしてそれは現代の我々に何を示唆するのか。
三島事件から半世紀たった今だからこそ見えるものを、皆さんと探してみたいと思います。」
折本龍則先生
「私は早稲田大学雄弁会に「入学」して以来、政治主体として生きてきました。いまも政治の現場に身を置いています。
一方で、私の学生生活といえば、大学に入学して「戦後民主主義」に絶望し、ニヒリズムの淵を彷徨する日々でもありました。
そんな母校である早稲田大学で登壇の機会を頂き感謝しています。
テーマは「三島と陽明学」ですが、私は、少し学んだ江戸時代の思想家、山崎闇斎が創始した崎門学の見地から三島烈士の思想と行動について愚見を述べます。
どうぞ宜しくお願い致します。」
55年前、三島は市ヶ谷のバルコニーに起ち、「檄」でこのように訴えました。
われわれは戦後の日本が、経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失い、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆくのを見た。政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、歯噛みをしながら見ていなければならなかった。
そして、『果たし得ていない約束』でこう予言しました。
このまま行つたら「日本」はなくなつてしまうのではないかといふ感を日ましに深くする。日本はなくなつて、その代はりに、無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであらう。
この言葉は、いまの私たちにどのように響くでしょうか。
文学と思想と政治を横断し、論じます。
皆様のお越しをお待ちしております。
日時:11月10日(月)17:00〜20:00(※開場16:30・途中入退室自由)
会場:早稲田大学大隈講堂大講堂(〒169-0071 東京都新宿区戸塚町1−104)
参加費:無料(カンパ歓迎)・一般公開
※学生に限らず、どなたでも無料でご参加いただけます。
予約優先(当日参加も可)
※前方の席を「予約優先」として事前に確保させていただきます。ご予約のない方も、飛び入り参加可能ですので、当日直接お越しいただいても構いません。事前質問も受け付けております。
村田春樹(むらた はるき)
作家。早大在学中に楯の会5期生として三島由紀夫に直接学んだ経験を持つ。著書や講演を通じて、三島の思想と行動を現代に伝える活動を展開。
浜崎洋介(はまさき ようすけ)
文芸批評家。京都大学特定准教授。『表現者クライテリオン』編集委員。著書に『三島由紀夫 なぜ、死んでみせねばならなかったのか』など。
大場一央(おおば かずお)
儒学者。元国策研究会幹事長。早稲田大学非常勤講師。専門は水戸学・陽明学。著書に『武器としての「中国思想」』、『戦う江戸思想』など。
折本龍則(おりもと たつのり)
千葉県議会議員。元早稲田大学雄弁会幹事長。『維新と興亜』発行人。崎門学研究会代表。著者に『崎門学と『保建大記』』など。
お問い合わせは、主催団体である国策研究会のメール(kokusakuken.waseda@gmail.com )までお送りください。
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