こんにちは、
表現者クライテリオン編集長の、
京都大学の藤井聡です。
いよいよ参議院選挙も近づいて参りました。
今回の選挙の最大の争点は
「消費増税」問題。
与党は消費増税賛成で、
野党は消費増税反対、
という、クッキリと分かれた
分かりやすい構図となりました。
ここで与党が勝てば、
実際に今年の10月に消費増税をする可能性が、
もちろんグンと高まることになるわけですが、
直近の調査を見ると、
与党が(今回の選挙大勝となる議席において)
「過半数」を獲得することはほぼ確実、とのこと。
https://www.sankei.com/politics/news/190708/plt1907080021-n1.html
一応、自民党は議席を減らすだろう、
とも見込まれており、
最悪のケースでは40議席台になる可能性も
想定されているようですが、
それでもなお、過半数は固いと、
見込まれています。
この今日の世論調査の結果は、
「消費増税」も嫌だが、
「野党」の方がもっと嫌だ、
と、多くの国民が認識していると考えざるを得ません。
こうなっているのは、
野党にも問題あり、ともしばしばいわれますが、
やはり、消費増税の問題が
しっかりと国民に周知されていないからでもあります。
そんな世論環境の背景にはやはり、
次のような報道があることは間違いありません。
『西村康稔官房副長官は1日午前の記者会見で、日銀が発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)で景況感が悪化したことに関し「雇用・所得環境の改善、高水準の企業収益など内需を支えるファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)はこれまで同様にしっかりしている」と述べた。』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019070100526&g=pol
そしてその上で、官房副長官は、
『10月の消費税率10%への引き上げについては「方針に変わりない」と強調した』
そうです。
つまり、「内閣官房副長官」の公式見解として、
確かに景気は悪くなってはいるが、
ベースはしっかりしているから増税は大丈夫だ、
と述べたという次第。
ですが、一体何を根拠に
「ベース」がしっかりしていると言えるのか、
何の説明もありません。
実体は、下記グラフのように賃金は激しく下落しており、
「ファンダメンタルズ」なるものが、
ガタガタになっていると言わざるを得ません。
https://i2.wp.com/38news.jp/wp/wp-content/uploads/2019/03/53117970_1703093203124949_6420730418210799616_n.jpg?ssl=1
―――これではまるで、「大本営発表」と
言われても仕方ありません。
「大本営」とは、先の大戦の時の
日本の総司令部。
その大本営は、
太平洋の戦場で日本がどれだけ負けていも
日本国民に一切知らせず、
「日本は勝利を収めている!」
という間違った情報を提供し続けました。
こうした歪めた情報を提供し続けたことが、
日本の敗戦のダメージを
いたずらに拡大させてしまった側面は否めません。
あるいは、「日銀の黒田総裁」もまた、
次のような、楽観的見通しを指摘しています。
『景気の現状は・・・・「当面、海外経済の減速の影響を受けるものの、基調としては緩やかな拡大を続けるとみられる」』
https://jp.reuters.com/article/boj-kuroda-idJPKCN1U301N
先ほどの西村長官の指摘は、
少なくとも「景況感は悪化している」ことは
認めているのですが、この黒田氏の発言は、
驚くべき事に、
「景気が緩やかに拡大している」
と主張しているわけです。
これもまさに恐るべき、大本営発表。
先の西村官房副長官が認める様に、
景気が下落しているのは、
誰も否定できない事実なのです。
そして恐るべき事に、
その景気のデータを踏まえて、
次のように発言する方もおられます。
「麻生太郎財務相は2日の閣議後の記者会見で、日銀が1日発表した6月の全国企業短期経済観測調査(短観)について「内需を支えるファンダメンタルズ(基礎的条件)はしっかりしており、緩やかな景気回復という経済全体の傾向を反映したものだ」との認識を示した。」
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL02HBB_S9A700C1000000/
いやぁ―――恐るべきご発言―――。
かの西村官房副長官さえ、
「景気が悪化している」ことを認めざるを得なかった
あの日銀短観のどこをどう見れば、
「緩やかな景気回復」
を読み取る事が出来るのか、
さっぱり分かりません。
これもまた、むごたらしい
「大本営発表」の類いと言わざるを得ません。
以上を踏まえれば、
今の日本国民は、
最も権威ある公的な機関からの公式見解すら、
信頼できないような状況に、
置かれているわけです。
日本は戦後教育で戦前を批判し続けた結果、
本来守らねばならない伝統や文化については
激しく非難・批判するようになったくせに、
肝心の「大本営発表」に対する耐性は、
全く身についていなかった、ということですね。
そんな情けない事態を回避するためにも、
何が正しい情報なのかを、
しっかりと認識した上で、
政治的判断を下されんことを、心から祈念いたします。
追伸1:
「お偉方」の大本営発表に騙されないためにも、是非とも、正しき情報に、少なくとも二ヶ月に一回は、「表現者クライテリオン」にお触れ頂きたいと思います。
https://the-criterion.jp/subscription/
追伸2:
正しき情報に日々お触れ頂くには、下記「令和ピボットニュース」(無料)をご購読ください。
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コメント
失われた20年を取り戻す政策提案!
https://blogs.yahoo.co.jp/costarica0012
https://youtu.be/tYgU62Oye14
#通貨発行権
を取り戻せば
#日本再建計画
参議院の試算シユミレーシヨン インフレ率2%目標の場合、
消費税廃止でインフレ率は、3年で1.7%。リフレーシヨン
これには、20兆,30兆円の財政出動が必要不可欠!
#レイワ公債
#地方自治体 年10%減価する通貨発行
との組み合わせ
いや、酷い有様ですよね?
よく安倍首相が、『民主党政権の悪夢を繰り返さない』と言っておりましたが、私から見れば
※【安倍内閣こそ、悪夢の政権】
と、断ぜざるを得ませんね
確かに、野党も国会を聞いたり見たりする限り【大概】ですし、それに輪を掛けて与党も【大概】なのですが、少なくとも『消費税増税を訴える候補や政党』には、投票すべきでは有りません
『他に変わりが無い』と言い訳し、結果消費税増税が行われれば、低所得者ほどリアルに【酷い目に合う】と言う事実を、皆様には理解して頂きたいと心から願います
コチラのコメントをお読みになるユーザーなら、そんな馬鹿げた選択は為さらないと思いますが、それなら家族や友人に多少ウザがられても、『消費税増税の危険性と、消費税増税を推進する候補や政党には投票しない』事を解説して頂きたい
そして『必ず投票しに行って下さい』と念を押して頂きたいのです
消費税増税を止めるには、所謂『ノンポリ』の取り込みが不可欠です!
そして、政治に普段興味の無い『ノンポリ』の方々の方が、「なんとなく」とか「他に変わりが無い」とか「消費税増税で社会福祉充実の嘘」に騙されております
私も知人に解説し、「他に変わりが無い」とか「消費税増税は仕方が無い」とか良く言われます
その時に「消費税増税された・・・生活苦しい。でも、社会保障費が年々値上がりする」のと、「消費税減税で生活が楽に成り、更に社会保障費も国債で賄えて、誰も困らない社会」と、何方か良いのか?と聞いております
すると大概の人は、黙り込みますね(笑)
説得方法は人それぞれですが、投票しなければ、組織票で与党が勝つ見込みが上がるのは避けられません
それが嫌ならば、『投票して消費税増税を是可否でも止めさせる』しか有りませんからね
これまで国民の審判は少子化により半ば示されており、それでもなお消費税増税を進める神経は全く理解に苦しみます。それにしても、教養と知性の欠片もなく、その上オオカミ少年以下の詭弁を弄し責任を取らない政治家と上級者は、ある意味犯罪者と変わりありません。また、それらに同調する納豆の連中にしても同じであり愚劣千万。それから、お花畑で希望的観測だけの有権者と伝統文化を蔑ろにして破壊している新自由主義者も然るべき存在。それでも、良識ある先生方の孤軍奮闘ぶりは脱帽して感服しながら拝見させて頂いており、救われる思いに駆られております。
「お偉方」の立場になると国は自分達の所有物だと本気で思えるようになってしまうのでしょうね。その結果、数えきれないほどの命がないがしろにされていっても「それは我々の発表とは直接関係がない」とでも言うのでしょうか。まさに人を超えた所業です。「お偉方」の立場を手に入れるためには相応の努力が必要でしょう。その努力の過程の中で、人を超えた所業を行える力を身につけていくのかも知れませんね。したがってその力を身につけることができなかったお偉方予備軍の方々は、お偉方になれないのでしょう。つまり狂わないとお偉方にはなることができない_ということですかね。
究極を鑑みれば、敗戦によるGWIPを根底に、憲法や財政法が改められない大本営の弱体化が我が国の劣化を導いていると推量できます。
国民が嘆き苦しんでも、日本人の減少に拍車をかける数々の政策は、日本を取り戻すというスローガンを掲げるも、日本を取り壊すと聴こえます。
民主党政権で失敗した経験から自民党を選択せざるを得ないが、このままでは、強靭に至るどころかじり貧となる現与党も選択肢とはなり得ず、棄権することも国民として愚かであると考え、苦渋により令和新選組の山本メロリンキュに一票という前代未聞の価値観に苛まれます。
だが、いかに外交が素敵であっても、デフレの時期に消費増税を断行するバカに付き合ってられません。