『表現者クライテリオン』9月号、「特別インタビュー」読ませて頂きました。
情報源が益々偏って来ているように感じる昨今のロシア・ウクライナ戦争報道にあって、今こそ、いやできればもっと早く、そしてより広範に、レクチャーされて然るべき内容の記事であると感じました。
本誌は、当方が西部氏編集の時代から時折購入して来たオピニオン誌です。先生の今回インタビュー記事は、貴重な掲載機会になったと思います。
お話では、その鍵になる「語彙」の一つひとつ、その背景に深く惹かれました。
それら「受動性」「全一性」「熱狂とユーフォリア」そして「ノスタルジー」まで来て、特にその終わりの言葉。
「最終的に、ウクライナ戦争を救うものは、兵士たちのこのノスタルジアの感覚なのかもしれない、と思ったりします。戦争放棄、そして帰郷です。」
これには不意を突かれ、この戦争の「終末」を幻視するような不思議な感覚が残りました‥‥。
さらに自身も気になっていたのですが、米国の元国防大臣マティス氏の発言を引用されて、その「ドストエフスキー → プーチン」の間に、「ラスコーリニコフ」を挿入されたこと、その納まり具合に愕然としました。
つまり、その説明がまずあって、
「マティスが念頭に置いたのは、明らかに『罪と罰』の主人公ラスコーリニコフです。ラスコーリニコフと同じ目的至上主義が現れると、社会全体にテロリズムの嵐が吹き荒れますが、歴史はそれを正当化してきた事実がある。」
さらに続けて、その結語が語られました。
「しかしそれを現代に持ち出すのは、プーチンがすでに歴史の外に出ていることの証です。」
この言葉をお聴きして、この戦争のもう一つの「終末」を想像させられ恐怖すら覚えました。
追伸
但し、僕は「ドストエフスキーは、プーチンの戦争は認めない。」と思っていることも、この「感想」に付け加えさせて頂きます。
暑さとコロナが続いています。
どうぞ、なお一層のご自愛のうえお過ごしください。
林 文寿(岐阜支部・NPO法人職員)
2025.04.09
清水 一雄(東京支部)
2025.04.09
富加見絹子(45歳、ギリシア、翻訳家)
2025.04.09
前田健太郎(50歳・東京都)
2025.04.09
小野耕質()
2025.04.09
髙江啓祐(中学校教諭・38歳・岐阜県)
2025.04.09
火野佑亮(奈良県、26歳、フリーター)
2025.04.09
織部好み(東京支部)
2025.01.21
北澤孝典(農家・信州支部)
2025.01.21
加藤達郎(教師・信州支部)
2025.01.21