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第1回クライテリオン岐阜同好会回想

啓文社(編集用)

啓文社(編集用)

 去る令和4年6月7日、岐阜県多治見市で第1回クライテリオン岐阜同好会が開催された。

今回表現者塾生の方に尽力を頂きながらこの会を企画した。自分がクライテリオン同好会について意識したのは、令和3年に松本市で行われたシンポジュームに参加したことに始まる。それまでクライテリオンの紙面で語られるような思想について、自分の周囲で語り合えるような関係はなかった。しかし松本の会場には100名を超す参加者が出席し、同じ問題意識を持つ人たちがいる事を実感した。そういう方々との繋がりが今の自分には必要だと意識する様になった。近隣地域では難しいかもしれないが、県単位ならばクライテリオンに共感した人たちと繋がる事が出来るのではないかと考え、岐阜同好会を企画した。

 今回の第1回岐阜同好会の参加者は決して多い人数とは言えないものだったが、あの時間、あの場には社交の場が成立していたと言えるだろう。まずこの同好会の目標が何処にあるのか。何よりも人を集め、運動(政治)をしたいのか。そうではなく、自己の研鑽のための社交の場。そういう時間を持つ事が目標だと言える。同じ地域に暮らす人々が集ば、同じ問題意識から運動(政治)につながる可能性もあるだろうが、それは第1の目的ではない。目の前の現実から目を逸らさず、虚無に陥らずに生きる為に、自分の生き方、思想を表現者クライテリオンを通じて研鑽する場がこの同好会の目的だと考えている。

 自分の職場や地域、国家規模に至るまで、課題問題の八方塞がりのようなこの現状。普段は敬遠されてしまう、そんな話題で語ったはずだが、同好会に集った方々と語り合う事で活力を得る事ができた。それは語り合う中で、自分の中から生きた言葉を見つける事ができたからではないかと感じている。それが人が集う場、社交の場の力なのだろう。その場で気持ち良くなっても、明日には忘却してしまうのではなく、その場を明日の自分の生き方(基準)に繋げていくこと。

 八方塞がりのようなこの現状に、僅かながらでも立ち向かう力にしていきたい。クライテリオン同好会活動は、私の様な地方の読者には可能性があるように感じている。

令和4年6月7日(土) 岐阜県多治見市から

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