皆様、ご無沙汰しております!
表現者クライテリオン編集長、京都大学の藤井聡です。
先週は、沖縄シンポジウムで、
じっくりと編集部で沖縄を回ってまいりました。
8月20日に、シンポジウム
「沖縄で考える保守思想」
を開催することが、今回の沖縄滞在のメインだったのですが、
折角沖縄までいくのだからということで、
その前後に、いろいろなところを視察して回ってきました。
大東亜戦争・太平洋戦争で、
三分の一もの沖縄県民が殺された
沖縄戦の中で、特に激戦地となった摩文仁の丘、
同じく沖縄の激戦地となった地であり、
かつ、今の米軍の「普天間基地」を一望できる嘉数、
沖縄本島から実に500キロ以上も隔てた
与那国島の日本最西端の地、
そして、昨今、日増しに尖閣諸島への圧力を高める
中国との対峙する最前線基地でもある、
与那国駐屯地。
そして、与那国では、
浜崎さんに選定いただいた
「沖縄文学」を読んだ上で、
じっくりと「対米従属文学論」の座談会を開催しました。
シンポジウムでも、
沖縄の「疲弊」の問題(全国一平均所得が低いのが沖縄です)から、
沖縄の「基地」の問題まで、
非常に濃い議論ができましたが、
対米従属の(誠に遺憾ながら)メッカでもある沖縄で、
「対米従属文学論」をじっくりと議論できたことも、
大きな収穫となりました。
摩文仁の丘では、かの沖縄戦に思いをはせれば、
家族親族が殺されたことの悔しさのみならず、
ここまで戦ったのになぜ、わが日本が負けたのか、
なぜ、本土の人間はあっさりと「白旗」を上げたのか―――
その悔しさが胸に伝わるように思いました。
一方で、与那国の駐屯地に赴き、
自衛官の皆さんのお話を伺うにつけ、
まさに今、島嶼防衛が喫緊の課題である一方、
必要な防衛投資が十分できない様子を見るにつけ、
財務省の緊縮財政がここにもまた、
大きな問題を残している―――という様子が、
痛いほどにわかりました。
普天間基地のヘリの爆音を頭上に感じつつ、
「沖縄文学」に記された、
米兵の沖縄の少女へのレイプ事件の顛末を想起すれば、
一刻も早い「日本国家の自主独立」こそが
何よりも必要であることが、
これもまた痛いほどわかりました。
そうした自主独立への不屈の闘志と、
その闘志に裏付けられた沖縄県民、日本国民への
為政者からの言葉があれば、
ねじれにねじれてしまった「基地問題」もまた、
ウソのようにほぐれ、
大きく解決に向かっていくこともあるのではないか―――
ということも深く感じました。
そして、滞在最終日に開催した編集会議の席では、
沖縄と与那国の滞在で、
編集部皆で共通に認識したことを、
是非、読者各位とも共有したい―――
という結論に達しました。
ついては、12月発売号に
「沖縄特集」を掲載することを決定いたしました!
・・・いずれにせよ、今回の沖縄滞在で分かったのは、
『沖縄の問題は沖縄だけの問題ではない、
沖縄の問題は全て、「日本国家のゆがみ」を反映したものなのだ、
いわば沖縄は、「日本の縮図」、
だからこそ、沖縄の問題をおざなりにしておく限り、
日本の問題は放置され続ける。
沖縄の問題がしっかりと解決する糸口がつかめれば、
その糸口は、日本の問題を解決する
糸口そのものなのだ――――』
という感触でした。
そして何より、沖縄を巡る実に様々な問題はすべて、
「日本の自主独立」
をわが国日本に強く強く要請しているのだと―――
確信した次第です。
だからこそ、
「日本の自主独立」を果たすためにも、
沖縄の問題を丁寧に一つ一つ、
解きほぐしていく必要がある―――
それが今回の沖縄滞在の、結論的確信、でした。
そんな結論的確信に、
一人でも多くの読者、あるいは、日本の皆さんと共有したい―――
それが、これから企画する「沖縄特集」の趣旨です。
是非とも、ご期待いただきたいと思います。
・・・
いずれにせよ、編集部の「沖縄の夏休み」もこれにて終わりましたので、
これからは、これまでと同様、あるいは、これまで以上に
雑誌内容の充実を図りながら、
さまざまな情報を、メルマガ、HP、ラジオなどで
配信して参りたいと思います。
これからも、よろしくお願いいたします!
追伸:本日午後9時半から放送のKBS京都「週刊ラジオ表現者」では、『「沖縄」からはじまる、日本の復活!』です。是非、ラジオ、あるいは、下記HPの動画にてご聴取ください!
https://the-criterion.jp/radio/r20180827/
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