【保守放談】「推奨」してもらいたい日本人―他者依存の成れの果て

啓文社(編集用)

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 最近目にするようになった記事に「マスク着用が、個人の判断に委ね
られました」というのが多い。これが報道か……とため息をつきたくな
るが、どうもこの国のメディアは「屋内でのマスク着用の推奨」を「強制」
だと考えたいらしい(それより以前に、そもそも屋外でのマスクの着用は、
推奨さえされていなかったはずなのだが……)。
 ただ、それだけなら単なる笑い話で済ませてもいいが、なんと、最
近は「いかにしてマスクを外す心理的負担を軽減するか」について議論し
始めたではないか。つまり、今度は「マスクを外しやすくする方法」を
「推奨」して欲しいということなのだろうが、日本人は、どこまで他人に
甘えれば気が済むのか、いや、どこまで「自由」を舐めれば気が済むの
か。事を荒立てたくないから「強制」とは言いたくないが、しかし、自分
で判断するのは恐いから「推奨」だけはして欲しい。戦後七十八年間と
いう時間をかけて、上から下までが「家畜」となってしまった国の惨状を
見る思いがする。

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『表現者クライテリオン2023年5月号 【特集】「岸田文雄」はニッポンジンの象徴である ”依存症”のなれの果て』「保守放談」より

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