表現者投稿寄稿係 御中

角田敏男(66歳・嘱託社員・東京都)

 

 在京道産子として、『北の発言』誌(2003年6月創刊号~)の読者でした。「責任編集:西部 邁」「道内執筆者:的場光昭、ほか」「協力執筆者:保阪正康、ほか」等々、懐かしいです。

 

 当時は、真正保守(アメリカニズムへの警戒)云々よりも、<郷土(北海道)の復興と発展を願う有志の道民>として共感しつつ読んでいたと記憶します。

 

 

 さて、『クライテリオン』七月号。 特集「自民党は『保守政党』なのか」は、目から鱗の論点が多く、読み応えありました。曰く、<小泉改革による「階級政党」への変貌><対米関係を問い直す必要性>・・・<「ポピュリズム的リベラル」へのアンチテーゼとしての「保守」><「保守」であろうとすると政権を失うジレンマ>・・・<自民党を解体し、新しい「保守」の再生を><自民党再生のためにも政権交代が必要>・・・<日本人の歴史と価値観を守ることを自民党の使命とせよ>等々。

 

 特に、西田亮介氏「現代日本社会における保守政党と自民党」による現状認識(分析)は、収穫大。ただ、西田氏のロジックを以てしても、東京都知事選結果(野党/蓮舫候補の惨敗、第三極/石丸伸二候補の躍進)を説明し切れない感覚が不安です。石丸候補の善戦は、既存の「保守」にも「革新」にも与しない、若手世代による反乱? 泡沫的なポピュリズム事象? 肚落ちする解が見つからず、不気味なのです。