【藤井聡】「太平洋戦争 「日本の勝利」はあり得たのか?」を冷静に考える.是非,ご視聴下さい.

藤井 聡

藤井 聡 (表現者クライテリオン編集長・京都大学大学院教授)

京都大学の藤井聡です.

毎年,「終戦の日」が近づくこの時期になると,各メディアがこぞって放送するのが,先の大戦を振り返る番組.あの戦争の悲惨さを改めて思い起こし,二度と,愚かな戦争等してはいけない…という論調が繰り返されます.

そういうトーンの報道はまさに戦後レジームそのものなわけですが,当方の東京ホンマもん教室https://s.mxtv.jp/variety/honmamon/)では,そういう戦後レジームとは一線を画す番組を毎年この時期に企画・放送しています.

例えば昨年は,「なぜ日本は戦争に敗れたのか?」https://www.youtube.com/watch?v=4W8G5HcR7jgという内容で,日本が「敗北」した理由が分析しましたが,今年はそれとは「逆」に,

『太平洋戦争 「日本の勝利」はあり得たのか?』

https://www.youtube.com/watch?v=8Ibze8pfhZk

を放送しました.あの戦争を思い出すこの時期だからこそ,改めて,どうすれば勝てたのかをしっかりと考えることは,今の日本を復活させる上で重要な示唆を与えるに違い無いと考えたからです.

つまり…

という視点で,あの戦争を振り返るのが,今回の放送の要諦です.

さて,この点で考えた場合,「日本が勝利するシナリオ」として,少なくとも次の三つがスグに浮かび上がってきます.

そして,これらの内,「ドイツが勝利していたら…」というシナリオ1と,「(太平洋に打って出るのではなく)極東防衛に徹し炊いたら…」というシナリオ3については,開戦前に大本営は徹底的に検討していた,という歴史的資料が残されているのです!

それが…

というもの.その具体的な内容は…

というもの.そして,その為の具体的戦略は…

というものです.

つまり,日本軍は第一に英国が重要物資を輸入していたインド·豪州からの輸送路を「絶つ」ことをすればよかったのです.それは当時の日本軍の潜水艦戦力を活用すれば十二分以上に可能だったのです!

そうすれば英国は戦争継続が困難となり,ドイツに敗北を喫する可能性は十分あり得る状況だったのです.

そして第二に,日本軍は米国との戦いにおいて決して太平洋に深入りする事無く(B29による空爆を避ける範囲で)極東周辺を固めておけば,連合艦隊が米国に壊滅的ダメージを被るリスクは最小化され,「敗北」リスクは圧倒的に低減できたのです.

そしてここで重要なのは,以上の作戦は,開戦の一月前に「腹案」として大本営によって正確に策定されていた,という点にあります.そもそもこの腹案の背後にあるのは,日本が米国と全面的に太平洋で闘えば,絶対的に勝機はない,という冷静な分析だったのです.

ところが…当時の日本軍は,この「腹案」を悉く覆し,太平洋の奥深くまで戦線を拡大し,開戦前の日本軍の予想通り敗北を喫していくことになりました.それと同時に英国の輸送路を絶つ作戦もほとんど遂行されず,ドイツが英国含めた連合国に敗北することを間接的に支援してしまう結果となっていったのです.

…誠に遺憾という他有りません.

ではなぜそうなったのか…それは,当時の日本の「ある官僚組織」が「暴走」してしまったからなのですが…その姿は,今日の日本が「財務省」という官僚組織の暴走によってまさに滅び去ろうとしている姿にうり二つ,です.

では,日本の敗北をもたらすような激しい暴走をしてしまった官僚組織とはどこであったのか,そして彼らの暴走は一体どのようなものだったのか…については是非,下記動画をご覧の上,じっくりとご理解いただきたいと思います.

それを理解することは,今日の日本の復活を考える上で,重要な示唆を与えるものと思います.

是非下記,ご視聴下さい.

『太平洋戦争 「日本の勝利」はあり得たのか?』

 

https://www.youtube.com/watch?v=8Ibze8pfhZk

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