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【但馬オサム】東京ブレンバスター〈2〉「今更」の統一教会

啓文社(編集用)

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『表現者クライテリオン』2022年9月号より連載がスタートしている、但馬オサム「東京ブレンバスター」を月1でお届しています!

今回は11月号に掲載された、第2回目『「今更」の統一教会』を配信いたします。

 

 

東京ブレンバスター〈1〉

異才の論客がサブカルで語る日本の過去・現在・未来

文筆人 但馬オサム

 

「今更」の統一教会

 

統一教会とは韓国そのものだ

 TVをつければ、どの局も、統一教会、トーイツキョーカイだ。統一教会と自民党のつながりに関しては、僕も十年も前に「反日宗教の真実」というムックの中でその危険性も含めて論じているし、正直な感想を二字でいえば、「今更」である。

 

 今回の騒動で、軽視されている視点は、統一教会が韓国生まれのカルト宗教だということだ。僕からすれば、統一教会とは韓国のミニチュアに過ぎず、自民党と統一教会の関係は日韓関係そのものであり、長年の悪縁といってもよろしい。自民党は、騒動を受けて統一教会との絶縁を宣言したが、ならば、これを日韓関係見直しの好機とすべきではなかろうか。

 

 統一教会を最初に日本に持ち込んだのは日本名・西川勝を名乗る崔奉春(崔翔翼)という韓国人だ。崔は文鮮明の命を受け、一九五八年(昭和三三年)に日本に密入国し、途中帰国をはさんで都合四年間を「統一原理」(統一教会の基本教義)の伝道に費やしている。

密入国がバレ、一時拘束されたが、そのとき身元引受人を買って出たのは笹川良一だったという。もっとも、統一教会が新宗教の一大勢力として頭角を現し始めるのは立正佼成会ナンバー2だった久保木修己が初代会長に就任した六四年以降のことである。

 

 この間、韓国は、李承晩の失脚(六〇年)、朴正煕軍事クーデター(六一年)、朴大統領就任(六三年)と目まぐるしい時期にあった。東アジアに反共ラインを作るべく、アメリカは日韓国交樹立を両国に急がせたが、そのための日韓交渉は難航していた。社会党などの強い反対を押しきり、政府自民党は六五年に日韓基本条約を締結。竹島問題の棚上げなど、日本には不本意な部分も多々あったが、三十八度線を越えてやってくる赤化の波を抑えることが先決だったのである。

六〇年安保闘争を目の当たりにした岸信介は、誰よりも赤色革命の怖さを知っていた。それは韓国の朴正煕とて同じである。仏教徒である朴は、キリスト教団体である統一教会を本心では嫌っていたが、反共という一点で文鮮明と手を取った。こうして、日本=統一教会=朴正煕軍事政権が一直線につながるのである。

 

軍事政権終了とともに日韓関係も終わった

 西川勝(西側が勝つ=の意)や久保木修己が、こじれた日韓交渉の地ならしの役目もになっていたのは想像に難くない。同教会の日本定着にはもう一人の重要人物がいる。大山高誉(曹又億萬)という統一教会の大幹部で在日韓国人の富豪である。

あの空手家・大山倍達(崔永宜)のパトロンでもあり、二人の息子・茂、泰彦も空手家として知られている。一空手団体に過ぎない極真会が佐藤栄作を顧問に据えることができた裏事情もこれで推測できよう。

 

 マスコミは、自民党と統一教会の取り持ちに山口系在日ヤクザ=柳川次郎(梁元錫)がいた、などと鬼首で報道していたが、それも僕にいわせれば、「今更」なのである。韓国と国交を結ぶということは、そういう人たちともお付き合いするということなのだ。

韓国大使館員はKCIAの工作員だし、彼らは当然民団とつながり、民団は在日ヤクザを束ねている。韓国人とのビジネス交渉では「夜の接待」が欠かせないといわれるが、外交もまたしかり。柳川と並ぶ在日ヤクザの雄・町井久之(鄭建永)は赤坂と湯島にVIP用の妓生ハウス『秘苑』を経営しており、ここはもっぱら、自民党はじめ政財界の大物の接待や韓国要人との密談の場所として知られ、「夜の迎賓館」とも呼ばれていた。

 

 こうして見ると、日韓関係というのは、まさに悪縁、腐れ縁と表現するにふさわしい。親日派といわれる朴正煕政権だが、政策上、学校では反共教育と並んで反日教育も行っていたものの、当時は日本統治時代を知る人も多く存命しており、現在のような狂気じみた反日運動が起きることもなかった。

「昼は反日、夜は親日」といわれるゆえんだ。日韓間の懸案事項はよくいえば“阿吽”、悪くいえば“なあなあ”で話がついた。こうして日本から多くのカネや技術が玄界灘を渡ったのである。反共の御見舞金といったところだ。

 

 しかし、朴大統領が凶弾に倒れ、全斗煥、盧泰愚と続いた軍事政権時代が終焉し、金大中の左翼政権が誕生したあたりから雲行きが変わっていく。金は太陽政策で北に接近、盧武鉉、文在寅といった彼の後継はのきなみ反日親北に走った。

李明博、朴槿恵といった保守系大統領も反日の姿勢を崩せなかった。反日は韓国人の民族信仰と化した感すらある。挙句の果てが慰安婦合意破棄、三菱重工資産現金化、レーダー照射だ。

 

 同じく文鮮明も冷戦終結後は、仇敵であったはずの金日成とまさかの握手である。

 

 統一教会が韓国そのものだといった意味がこれでおわかりいただけると思う。反共という共通の利益で日本とつながり、日本人の贖罪感を煽ってカネを吸い上げ、挙句は裏切りに等しい赤化への道を走り、残ったのは反日だけだ。地上波はすでに韓国に牛耳られているらしく、こういう指摘はまず聞かれない。

 

 ホラ、あのわざとらしい韓流ブームってまるで霊感商法じゃないの。信者たちは一体いくらつぎ込んだのだろう。ある番組では、韓国男性と日本人女性の集団お見合いを特集していたが、あれは統一教会の合同結婚式とどこが違うというのだ。

 日本はそろそろ、韓国という巨大カルトの洗脳から解かれるべきではないか。

 

 

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