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【藤井聡】昨日発売となりました!表現者クライテリオン『「政治と宗教」を問う』特集号 ~自民党裏金問題の根本原因は、日本における「宗教性の蒸発」である~

藤井 聡

藤井 聡 (表現者クライテリオン編集長・京都大学大学院教授)

昨日、表現者クライテリオンの最新号『「政治と宗教」を問う』特集号が発売となりました!

Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/B0CNK6PNVD

定期購読https://the-criterion.jp/subscription/

 

この企画を考えたのは、今日の政府与党の腐敗の進行がとんでもない水準に達してしまっているからでした。

 

本特集を企画した段階で想定していた腐敗の象徴は、政府の「仲間」を守るためなら、警察の捜査や司法をいくらでも歪めてしまうという問題でしたが、企画段階から今日の発売に至るまでに発覚したのが、数億円にも及ぶ、自民党の各派閥を巻き込んだ巨大裏金事件

 

こうした裏金問題の深淵に横たわる最も重大な問題こそ、日本における宗教性の蒸発の問題なのです。

 

ではなぜ、宗教問題と腐敗問題が関係しているのか…それをご理解頂くためにもまずは是非、下記、本企画趣旨をご参照下さい!

 

 

【「政治と宗教」を問う:企画趣旨】

今の日本の政治の腐敗(corruption)は著しい。一旦政治権力を掌握すると、公正なり正義なりを度外視しつつ、刑事事件を含めたどんなスキャンダルでも特定人物を「守り切る」と決めれば「守り切る」ことができる程に、我が国中枢は腐敗してしまった。

 

今日我が国を大きく揺るがしている自民党の「裏金問題」の本質も又、政権中枢の腐敗だ。パーティ券を買ってもらうために与党政治家達は財界に必死に媚びを売り、政治を歪め、財界はそういう「配慮」を求めてパー券を買う。要するに今日の裏金問題の本質は、単なる「贈収賄」構造なのだ。政治資金の不記載問題等、些末かつ表層的な問題に過ぎない。

 

こうなった多様な背景の中でもとりわけ重要なのが、日本の政治における「宗教性の喪失」だ。

 

戦後日本では、公の場で宗教を語ることそれ自体がタブーとなり、政治においては「政教分離」の趣旨がはき違えられ、政治の現場から宗教性が蒸発し続けた。結果、あらゆる公正・正義が蔑ろにされるに至ったのが今の日本だ。

 

そしてそんな中で繰り広げられたのが統一教会問題であった。かの事件は皮肉にも、日本の政治の中枢において宗教性があらかた喪失された必然的帰結だと解釈することもできよう。同様に今、巷を賑わせている「ザイム真理教」というトレンドワードもまた、日本の権力中枢における宗教性の喪失がもたらした悲劇だ。「財務省による緊縮主義」は、あらゆる側面においてありもしない恐怖によって信者を脅迫し、合理性不在の不条理な信仰を強要する「カルト」宗教の要件を備えている。

 

そして、まさにそのカルトが今の日本の政治を支配しているというこの惨状は、我が国中枢に宗教性が残存している限りにおいて、成立する事などあり得なかった筈だ。

 

こうした悲劇的状況から我が国を救い出すには、諸外国と同様に、そしてかつての日本の様に、適切なかたちで適切な宗教〝性〟の復活を試みる他ないのではないか――それが『「政治と宗教」を問う』と題した特集を企画した本誌の趣旨である。

 

是非、ご一読願いたい。

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